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interview:現代コラージュ作家・スズキエイミの作品美への追求

2018年8月7日(火)から8月12日(日)まで東京銀座にて開催された個展「Eimi's anARTomy 101」を無事終えた、独特な世界観で描く現代コラージュ作家スズキエイミにインタビューをさせていただいた。

Q.4年ぶり2回目の個展を無事終了したとのことで、率直な今の気持ちを教えて下さい。

とても幸せな6日間でした。展示を頻繁に開催するタイプではないので、作品を見に来て下さる方がいるのかと不安な気持ちで初日を迎えておりましたが、連日本当に沢山の方に足をお運び頂き、活動を見守って下さる方々がいることを知ることができて、とても励みとなりました。

立体作品も作っておりますが、コラージュ作品は特に自分の思う「美」を詰め合わせたものなので、ご来場して下さった方々が私の思う美を形にしたものに対して、美しいと共感して下さったのなら嬉しいです。

写真/田中流

Q.スズキエイミさん自身、作品をどのように作り上げて行くのか教えて下さい。また、作品を作るにあたってのポイントやこだわりはありますか。

先程述べたように、コラージュは自分の美しいと思うものたちの肉体、内臓、女性や草花、レースやパールなどを蒐集して、新たな形へと昇華させています。

また、立体と平面の作品もどちらも一貫してテーマに置くことが多いのは生と死、性、偏見。そして、それらの一見暗いと捉えられがちなテーマに生きる辛さや痛みだけでなく、人間の温かさや愛が感じられるものを作品に落とし込めたらという思いで日々創作をしております。

Q.作品作りについて更に詳しくお聞きしたいのですが、実際にコラージュやベースの絵画選びなどはどのように行われているのでしょうか。

誰もが自分の見てきたものや、日常、偶然や経験してきたことなどから独自のフィルターを持っていると思います。そのフィルターを自身も操り、取捨選択を繰り返し、そして構成をする。自分の心が美しいと動くものに仕上げるために、さらに彩色を施して形作っていきます。

コラージュ作品を作る際は、全ての作品がコラージュではなく、自分で描くことも多いです。

名画は誰もが知っているものとしてのアイコン(時にはイコンとして)扱っております。

Q.本展を訪れた際に、お客様一人一人に作品の解説を丁寧に行なっているのが印象的でした。お気に入りの作品、新作の一部でも構いません。NOUVERTEmagazine読者の皆様にも作品の解説をお願いいたします。

解釈については、作品を見てくださった方ひとりひとりにおまかせしたいと思っているため、展示以外の場所で語ることはありません。展示の時だけは、作品は見るだけでなく読み解くものとして楽しんで頂けたらという思いから、生の声で解説をすることを心がけています。

今回は特別に文字に残して個展のメインビジュアルの「Epicure Gourmet」について解説致します。

細かいモチーフの集合体のコラージュの第三弾で、テーマは「食」です。ユニークな食材と色使いで、食の喜びが溢れるような楽しい作品となりました。

「Epicure Gourmet」の日本語のタイトルは「美食家」と言い、文字通り美しいものだけを食べて生きている人々を描いた作品です。作品の中に白鳥が6羽隠れているのは、かつて白鳥は英国で特別な食材とされていたことから、中央にいる女性達が権力者であることを表しています。

中央左にある、お皿の上に生首があるのは、彼女達が世の理などを気にも留めずに、ただ美しいと感じたものを貪欲に集め、食べているという姿の暗喩となっています。

「食べる」とは他の者の命を頂いて自分が生きるという行為ですから、それを仄めかすようにドレープの中に死を連想させるドクロが隠れています。

今回は新しい試みとして「食」に合わせ陶器のお皿20枚で構成したオブジェも展示しました。

写真では伝わり辛いのですが、見る角度によって絵にズレが生じたり、ぴたりと合ったりするので、視覚的にも面白い作品となりました。

Q.これからのビジョンや挑戦していきたいことを教えて下さい。

画集2冊目の出版と、海外で展示を開催したいです。

今回の初画集もフランスで出版しましたし、立体作品もフランス、アメリカをはじめとした国外に数点展示されているので、作品だけなく自分も国外へ出て、展示を開きたいと思うようになりました。また、2月に本の出版記念でフランスへ行った際にその気持ちがより一層強くなったというのも理由の一つです。

そのためには、まずは日本で自分の地盤を固めていかなくてはと思っています。

コラージュに関してはアート(飾るもの)として楽しむだけでなく、プロダクトとしてプロデュースしていくのも一つの方法として良いと思っています。

パソコンで制作しているので何かの媒体に出力することが必須ですから、それを前向きに捉えていきたいからです。

今回展示したお皿はその第一歩でした。

具体的には、私ファッションの大学に在学していた程ファッションが好きなので、コラージュを洋服にしたいという希望があります。

また、以前雑誌のデザインの依頼を頂いたことから本の装丁にも興味がありますし、展示していたお皿のようにポットやティーカップのデザインなども手掛けていきたいです。

アートとプロダクト、程よく「住み分け」をしながら、何事にも挑戦していきたいです。

Q.最後になりますが、ファンの皆様に一言お願いします。

ここまでお読みいただきありがとうございました。制作を続けていられるのも、皆さまの支えがあってこそだと日々感じております。心より感謝申し上げます。

来年2月にコラージュでグループ展に参加することになりました。また立体作品の展示の予定もあり、水面下でミーティングと制作が始まっています。

これからも己の思う美に対して追求を続けていくので、また皆さまと画廊でお会いできることを願っております。

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